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    2026年10月21日
    縮毛矯正をやめたいと思ったら。やめるまでの1年に起きることと乗り越え方

    「そろそろ縮毛矯正の予約を入れなきゃ」と思いながら、手が止まる。これ、いつまで続けるんだろう。やめてみたい気持ちはあるけれど、やめたら髪がどうなるのか、自分のくせでやめられるのか、見当がつかないですよね。くせ毛スペシャリストとして日々多くのお客様の髪と向き合っていると、サロンでもこうしたご相談を本当によくいただきます。

    この記事では、縮毛矯正をやめると決めてから、どんな時期にどんなことが起きるのか、そしてどう乗り越えていくのかを、順番にお話ししていきますね。

    縮毛矯正をやめると、髪はどうなる?

    やめたいと思ったとき、まず浮かぶのは「やめたら、自分の髪はどうなるんだろう」ってことだと思います。長く矯正を続けてきた方ほど、くせのある自分の髪をしばらく見ていないので、想像がつかないんですよね。

    くせが戻り、ふんわりする

    縮毛矯正をやめると、新しく伸びてくる髪は自分のくせのまま。根元からくせが出てきて、髪にボリュームが出てきます。

    これを不安に思う方は多いんですが、年齢を重ねると、髪はだんだんボリュームがなくなってきますよね。そこに縮毛矯正を全体にかけていると、髪がペタッとして根元がふんわりしない。若いころはそれでよかったけれど、年齢を重ねてからだと、かえって元気がなく見えたり、老けて見えたり、自信がないように見えちゃうことがあります。

    ある程度年齢を重ねれば重ねるほど、少しふんわりしたスタイルの方が似合ってきます。くせが戻ってふんわりすることは、決して悪いことばかりじゃないんですよ。

    【写真挿入:根元がふんわりした、くせを活かした大人のミディアム〜ボブスタイル】

    やめても、パサつきはなくならない

    もう1つ知っておいてほしいのが、縮毛矯正をやめればパサつきがなくなるかというと、実はそうでもない、ということです。

    年齢を重ねると、髪は水分量が減ってパサパサになり、傷みやすくなってきます。その状態で縮毛矯正やカラーをするから、余計に傷んで感じたり、ツヤがなくなって見えたりする。ここまでは矯正をやめる理由になりやすいところです。

    ただ、くせ毛はもともとパサつきやすい髪質なんですよね。全部くせに戻したとしても、意外とパサつきます。だからこそ、今の自分の髪質やスタイルに合わせたスタイリングを覚えることが、すごく大事になってきます。

    スタイリングの基本の順番は、こちらの記事で詳しくお話ししています。
    くせ毛を活かすスタイリングのコツ|まとまらない原因は「順番」と「水分量」

    Q. 湿気で広がって、だらしなく見えない?

    正直に言っちゃうと、何もしなければやっぱりだらしなく見えちゃいます。大人の女性がすっぴんで外に出ると「今日ちょっと疲れてる?」って見えちゃうのと同じで、大人の髪にも少しだけ「メイク」が必要なんですよね。

    まとまりだけで言えば、やっぱり縮毛矯正の方が圧倒的にまとまります。だらしなく見られたくないし、スタイリングも絶対にしたくない!という方には縮毛矯正をおすすめします。

    ただ、スタイリングの方法をちゃんとわかれば、全然難しくありません。やり方は簡単なので覚えて実践するだけです。

    くせが強くても、やめられる?

    「自分のくせは強いから、矯正しないと無理」。そう思い込んでいる方はけっこう多いです。

    僕は表参道でくせ毛スペシャリスト美容師をしていて、これまでのべ7万人以上のお客様の髪を担当してきました。その中で感じるのは、自分の髪質がわからなくなっている方がすごく多いな、ということです。そして「自分は縮毛矯正をするしかない」と思っているけれど、実はそんなことはなかった、というケースも少なくありません。

    もちろん、縮毛矯正をした方が圧倒的に扱いやすくなる髪もあります。ただ、よくわからないまま「今までずっとそうだったから」という理由で続けているなら、もしかしたら少し違うかもしれない、という視点は持っていてほしいなと思います。

    自分の髪質は、伸ばしてみないとわからないものです。でも美容師なら、根元の伸びてきた部分を見て、その方のくせを判断できます。そこから「伸びた先はこんな感じになりそう」「こういうヘアスタイルならできそう」というイメージを、ご相談のときに一緒に共有するようにしています。

    伸びた先のイメージがあると、人はがんばれる。希望がないと続かないですから!

    自分のくせのタイプは、おうちでも見分けられますよ。
    簡単くせ毛タイプ診断|おうちでできる2タイプの見分け方

    やめるまでに起きること

    縮毛矯正をやめたいと相談されたとき、僕がいちばん最初に伝えるのは「時間がかかる」ということです。そして、その途中で必ず気持ちがゆれる時期がきます。いつ、何が起きるのかを先に知っておくと、「この時期が来たな」と心構えができるので、途中で諦めずに乗り越えやすくなるんですよね。

    4〜5ヶ月:境目がハチに乗って、頭が四角く見える

    最初に挫折しやすいのが、やめてから4〜5ヶ月くらいのころです。

    髪が伸びてくると、くせの部分と縮毛矯正の部分の境目がちょうどハチ(頭のいちばん出っ張っている部分)のあたりに乗ってきます。そうすると、髪を下ろしたときに頭が四角く見えちゃうんです。

    なんだか決まらない。そろそろ縮毛矯正をかけたいな……。ちょうど、いつもなら予約を入れていたタイミングでもありますよね。まずはここが、最初に乗り越える山です。

    乗り越え方として僕がいちばんおすすめしているのは、くせの部分を少し伸ばすようにスタイリングして、ストレートの部分になじませる方法です。たとえば、ストレートアイロンを使って根元のくせに軽く熱を通したり、ブローのときに少し引っ張りながら乾かしたりするだけで、境目が自然になじんでくれますよ。

    【写真挿入:根元のくせと毛先のストレートの境目がわかる移行期の髪(後ろ姿や横から)】

    1年:ボリュームに戸惑う。ボブにすると、ほぼ自分の髪に

    伸ばしていくと、だんだん自分のくせが出てきて、ボリュームが出てきます。1年くらいたつと、自分のくせの感じがわかるようになってきます。

    ただ、縮毛矯正をしていたころはボリュームがなかったので、今までとまったく違う髪になります。そのボリュームのある髪に違和感を覚えて、「やっぱり縮毛矯正の方がよかったかな」という気持ちになりやすいのがこの時期なんですよね。

    このころにボブくらいまで切れば、ほぼほぼ自分の髪質に近くなります。毛先に縮毛矯正が少し残っていても、その部分をコテで巻いたり、パーマをかけたりできれば、ショートならほぼ縮毛矯正の卒業も可能です。

    Q. ロングのままやめたいと、どのくらいかかる?

    人にもよりますが、だいたい2年、長くて3年ですね。

    早める裏技もあって、それが「縮毛矯正の残っている毛先にパーマをかける」方法です。縮毛矯正をかけた髪にふつうのパーマをかけるのは難しいんですが、弱めの薬と熱でカールをつけるデジタルパーマなら、かけられる場合があります。毛先にゆるいウェーブが入ることで、根元のくせと毛先が自然につながり、長さを残したまま移行できるんです。

    ただ、これは誰にでもできる方法じゃありません。傷みが強い髪やブリーチをしている髪は難しいですし、パーマがかかっても縮毛矯正の部分の質感が変わるわけではないので、スタイリングの工夫は必要です。できるかどうかは、経験のある美容師さんに相談してしっかり見極めてもらってください。このパーマの話は著書『くせ毛を好きになる魔法』にも詳しく書いています。

    途中で戻っても、失敗じゃない

    ここまで伸ばしてみて、「やっぱり矯正していたときの自分の方が好きだったな」と思うなら、縮毛矯正に戻ってまったく問題ありません。

    そのときは、スタイリングの方法をしっかり学んで、自分のくせに合うスタイリングを一度やってみてください。そこで自分のくせの雰囲気を好きになれるなら、そのまま続ける。サロンでは、そんなふうに後押しすることが多いです。

    結局は、スタイリングがすべてになってくるんですよね。

    途中を乗り切るために、家でできること

    伸ばしている途中は、朝の支度のたびに「今日はどうしよう」と鏡の前で迷う日が続きます。ここでは、家でできることをお話しします。

    結ぶ・アレンジする

    縮毛矯正をやめるための移行期は、どうしても髪を結ぶことが多くなります。サロンでアドバイスするのも、実は結ぶ話がいちばん多いくらいです。

    おすすめしているのが、好きなヘアアクセサリーを1つ買ってみること。
    気に入ったものが1つあると、やる気が出るんですよね。インスタを見ると、今までやったことのないようなヘアアレンジがたくさん載っているので、それを試してみるきっかけにもなります。

    やり方がわからなければ、美容師さんに聞いてみてください。ヘアアレンジやスタイリングのやり方を、少しずつ自分のものにしていくのがいいと思いますよ。

    【写真挿入:お気に入りのヘアアクセサリーでまとめた、移行期の結び髪アレンジ】

    梅雨と夏は、結んじゃう

    梅雨や夏は、難しく考えずに結んじゃいましょう。スタイリングをどれだけ頑張っても、日本の夏は暑すぎるし、湿気もすごい。どうにもならないことがあります。

    おすすめは、結んだときにかわいく見える髪型を、美容師さんと一緒に作っておくことです。

    傷ませない

    家でのケアでいちばん大事にしてほしいのは、傷ませないことです。

    まずはシャンプーを、洗浄力の弱いものにすること。日本人は基本的に洗いすぎで、髪は洗えば洗うほど傷みます。シャンプーの回数を自分に合った回数にする。2日に1回でも十分です。

    年齢とともに、髪の体力はどんどんなくなっていきます。その体力を保つためにシャンプーをコントロールする、というのはとても大事な考え方なんですよね。

    みなさん、「トリートメントをプラスしよう」とケアを重ねる方に気持ちが向きがちなのですが、まずは傷ませない視点が大事です。それができて、はじめて次がケアになります。

    トリートメントについての考え方は、こちらの記事にまとめています。
    くせ毛にトリートメントは効果ない?

    ケアで言うと、くせ毛の方に合うのはヘアクリームです。日本ではヘアオイルを使う方が多いですが、オイルは髪の外側に膜を作るケアで、中の水分のケアはできません。

    縮毛矯正や白髪染めをしてきた髪は、中の水分がなくなってパサパサになっています。年齢を重ねた大人の女性の縮毛矯正の髪は、ほとんどと言っていいほど中がスカスカです。ヘアクリームで、中の水分と油分のバランスを整えていくことがとても大事なんです。

    Q. シャンプーは毎日しなくていいの?

    スタイリング剤をベタベタにつけているのでなければ、毎日シャンプーする必要はないと僕は思っています。お湯でしっかり洗えば、汚れはちゃんと落ちますよ。

    同じようにやめている仲間を見つける

    気持ちの面で言うと、仲間を見つけることも1つです。今はSNSで、縮毛矯正をやめることを発信している方が増えていて、ハッシュタグもあるくらい広がってきています。同じように伸ばしている人の様子を見るだけでも、気持ちを保ちやすくなると思います。

    全部やめる以外に「気になるところだけかける」方法もある

    「全部やめるか、続けるか」の二択で考えて、決められずにいる方もいると思います。でも、実はその間の方法もあるんです。

    いちばん気になる部分、たとえばこめかみや前髪、表面だけに縮毛矯正をかける方法です。全部にかけるのではなく、気になるところだけかける。そういう技術を使って、悩みを解消しながらボリュームとうまく付き合っていくこともできます。

    くせ毛を活かすのも1つですし、ポイントで矯正をかけるのも1つ。いろんな方法を取り入れながら、今の自分にアップデートしていく。そうやって年齢を重ねていけたらいいなと思っています。

    年齢を重ねることについては、こちらの記事でもお話ししています。
    年を重ねるって、今の自分をアップデートしていくこと

    【写真挿入:前髪や顔まわりだけ落ち着かせ、全体はふんわりさせたスタイル】

    やめたいと思ったら、まず美容師に相談する

    ここまで読んで、やめてみようかなと思った方も、まだ迷っている方もいると思います。どちらの場合も、まずは美容師に相談してみてください。

    美容師への伝え方

    担当の美容師さんには、基本的に「縮毛矯正はやめていく方向で考えている」とそのまま伝えればいいと思います。そこから一緒にプランを考えて、行動にしていくのがいちばんです。

    ここでぜひ覚えておいてほしいのが、「やめたいと思ったときが、一番のやめどき」だということです。

    もし美容師さんに「やっぱりかけた方がいいよ」と勧められて、「じゃあ…」とまたかけてしまったら、そこからまた1年、2年と最初からやり直しになっちゃうんですよね。だからこそ、自分の「やめたい」という気持ちをちゃんと説明して、もし引き止められても断る勇気を持つことも大切です。

    ただ、美容師さんによっては「くせがあるならかけた方がいい」と考える方も実際多いですし、くせ毛を活かす方法をまだあまり知らない美容師さんもいます。もしどうしても理解してもらえなかったら、くせを活かすことをわかってくれる別の美容師さんに相談し直すのも一つの手ですよ。

    Q. くせ毛を活かしてくれる美容師さんは、どう探せばいい?

    ここ数年、くせ毛をそのまま活かしてスタイリングしていこう、という流れが日本でも広がってきています。SNSで探せば、そういう美容師さんはたくさん見つかりますよ。見極めるというより、まずは情報を集めて、実際に相談してみるのがいいと思います。

    やめてもいいし、やめなくてもいい

    縮毛矯正はあくまで手段です。その人がいちばんかわいくなれる方法を、僕はいつも探しているし、一緒に考えたいと思っています。だから、やめてもいいし、やめなくてもいいんです。

    縮毛矯正を続けていく方に向けた話は、こちらの記事でお話ししています。

    年齢を重ねたダメージ毛の縮毛矯正

    自分の髪質がどうなのかは、自分ではわからないもの。わからないのは当たり前で、そのためにプロがいます。信頼できる美容師さんにちゃんと相談して、一緒にスタイルを変えていくのがいいと思います。

    もう1つ伝えたいのは、年齢を重ねるのは、アップデートだということです。長い間髪型を変えていないと、変えることがおっくうになったり、怖くなったりしますよね。髪型を変えることがすべてではないけれど、昔のよかった自分をずっと引っ張っていると、実は今の自分にあまり合っていない、ということはよくあります。そして、そこは周りはなかなか言ってくれません。今の自分に本当は何が似合うんだろう、と少しでも思うなら、ぜひ相談してみてください。

    新しいスタイルへの第一歩は、自分の「好き」を知ることだと思います。自分の好きって、自分では意外とわからなかったりするんですよね。それをプロと相談しながら知っていく作業も、楽しみの1つです。自分をきれいにするのは、きっと楽しいことだと思うので。

    人生は長いので、いろんな自分に会えた方が、僕は素敵なことだと思うんです。
    新しい自分に出会うための第一歩として、まずはぜひお気軽にご相談くださいね。


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